「就職にはTOEIC」と聞く一方で、学生時代から馴染みがあるのは英検。いざ英語の資格を取ろうとすると、どちらを受けるべきか迷いますよね。
私は英検1級と、TOEIC最高スコア975点を取得しています。両方を受けてきた立場から、2つの試験の違いを整理しました。
オットTOEICと英検って、結局どっちが難しいの?そもそも何が違うのかも、実はよく分かってないかも…。



測っている力も採点方法も別物なので、「どっちが難しい」は一言では答えられないんです。この記事で、違いから順番に見ていきましょう。
- TOEICと英検の違い(採点方式・出題・活用先)
- 公式データで見るレベルの目安と換算の考え方
- TOEIC満点と英検1級はどっちが難しいか(体験談)
- 目的別のおすすめの選び方
TOEICと英検の違いを比較



まず基本から知りたいな。英検とTOEICって、それぞれどんな試験なの?



一番大きな違いは「英検は合否、TOEICはスコア」です。まずはそれぞれの中身から見ていきますね。
英検は8つの級に分かれた「合否」の試験
英検(実用英語技能検定)は、公益財団法人 日本英語検定協会が主催し、文部科学省が後援する検定試験です。
級は5級から1級まであり、2025年度に「準2級プラス」が新設されて全部で8つの級になりました。
自分のレベルに合った級を選んで受験し、合格・不合格の判定を受けます。
公式サイトに入試活用・単位認定の検索ページが用意されているように、合格を進学に活かしやすいのも特徴です(出典:英検公式サイト「試験内容・過去問」)。
TOEICは10〜990点の「スコア」の試験
TOEICは、国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が日本で実施している試験です。
代表的な TOEIC Listening & Reading Test(L&R)は、リスニング約45分100問・リーディング75分100問、合計約2時間で200問を解くマークシート試験です。
合否はなく、結果は10〜990点のスコアで表示されます(出典:IIBC「テストの形式と構成」)。
ほかにスピーキング・ライティングを測る TOEIC S&W などもありますが、この記事では受験者の多いL&Rと英検を比較します。
違いがひと目でわかる比較表
| 項目 | 英検 | TOEIC L&R |
|---|---|---|
| 評価方法 | 級ごとの合否 | 10〜990点のスコア |
| 試験の受け方 | 8つの級から選んで受験 | 全員が同じ問題を受験 |
| 出題の傾向 | 日常から社会的な話題まで幅広い | ビジネス・日常の場面が中心 |
| スピーキング | 3級以上は二次試験(面接)で測定 | L&Rでは測定しない(S&Wという別テスト) |
| 主な活用先 | 入試・単位認定など | 就職・昇進など |



表のとおり、そもそも成り立ちが違う試験です。だから「どちらが上」ではなく、使う目的で選ぶのが正解なんですよ。
英検とTOEICのレベル換算はできる?



英検2級ってTOEICだと何点くらいなんだろう?換算表みたいなものはないの?



実は「英検◯級=TOEIC◯点」という公式の換算表は存在しません。あるのは、CEFRという国際的な基準を介した対照表です。
「英検◯級=TOEIC◯点」の公式換算はない
英検協会もIIBCも、相手の試験のスコアへの直接換算は公表していません。
ネットで見かける換算表の多くは、各サイトが独自に作った目安です。
公式に確認できるのは、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)とのレベル対照です。
文部科学省のCEFR対照表で見る英検のレベル
文部科学省は平成30年3月に「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」を公表しています。
この表では、英検各級の合格スコア(英検CSEスコア)は次のレベル帯に位置しています。
| 英検の級(合格スコア) | CEFRのレベル帯 |
|---|---|
| 1級(2630) | C1 |
| 準1級(2304) | B2 |
| 2級(1980) | B1 |
| 準2級(1728) | A2 |
| 3級(1456) | A1 |
2025年度に新設された準2級プラスは、この対照表には掲載されていません。


注意したいのは、この表のTOEIC欄がL&RとS&W(スコアを2.5倍)を合算した数値で判定する決まりになっている点です。
そのため、この表から「準1級=L&R◯点」と直接読み取ることはできません。
TOEIC側のCEFR対照はIIBCが公表している
IIBCも、TOEICスコアとCEFRレベルの対照表を公表しています。
公式ページによると、TOEIC TestsではA1〜C1程度の英語力を測定できるとされています。


2つの公式対照表を見比べれば、同じCEFRの物差しの上で、おおよその位置関係はつかめます。
ただし測っている力が違う以上、換算はあくまで目安に留めてください。
- 「英検◯級=TOEIC◯点」の公式換算表はない
- 文科省対照表では1級=C1帯・準1級=B2帯・2級=B1帯
- 対照表のTOEIC欄はS&W込みの合算スコアで判定される
- CEFRを介した比較は「目安」として使う
TOEIC満点と英検1級はどっちが難しい?



最上位同士だとどうなの?TOEIC990点と英検1級だったら。



私の実感では英検1級です。TOEICで900点台後半を取ったときより、はるかに大変でした。
私が両方受けて感じた差
TOEIC L&Rは、英文を速く正確に理解する力を測る試験です。自分の意見を英語で組み立てる場面はありません。
一方、英検1級には英作文と二次試験(面接)があり、社会的なテーマについて自分の意見を英語で述べる必要があります。
私が二次試験で選んだスピーチのテーマは「重大犯罪を犯した未成年は実名報道されるべきか」でした。
日本語でも即答に困る問いに、その場で英語の意見を組み立てるわけです。
英検1級は「英語力+教養」の試験
1級では、英字新聞や論説で使われるレベルの単語が選択肢に並びます。
私は対策として、日本語でもニュースを見て自分の考えをまとめる練習をしていました。
英語の勉強だけでは足りない。この「試験の外の準備」が必要になる点が、私がTOEICより難しいと感じた理由です。



TOEICで900点台に届いた方が、次の目標として英検1級に挑戦するのはとてもおすすめです。読解の力を、意見を発信する力に広げられますよ。
英検とTOEICどっちを受けるべき?目的別の選び方



それで、ぼくは結局どっちを受ければいいんだろう?



「どこに提出するか」で決めるのが正解です。提出先が決まっているなら、そこで求められている方を受けてください。
就職・昇進で使うならTOEIC
採用や昇進の要件にTOEICスコアを挙げる企業は少なくありません。
社会人・大学生で提出先がまだ決まっていないなら、先にTOEICを受けておくと使える場面が広いはずです。
TOEIC L&Rは出題形式が毎回同じと公表されているので、形式に慣れる対策がそのまま点数につながります。
入試・単位認定で使うなら英検
高校・大学入試や単位認定での活用は、英検の得意分野です。
公式サイトの入試活用検索で、志望校が対象かどうかを確認できます。
級ごとに目標を刻めるので、中高生の学習ペースにも合わせやすい試験です。
有効期限の扱いには注意
英検の合格が何年かで自動的に失効する、という仕組みはありません。合格証明書は後からでも発行できます(1通1,200円)。
ただし公式サイトには「提出先団体によっては、各種証明書の有効期限を定めている場合がございます」と明記されています(出典:英検公式「合格証明書」)。
TOEICは、紙の公式認定証の再発行が試験日から2年以内と定められています。
2025年4月以降の公開テストでは、デジタル公式認定証を試験日から5年間ダウンロードできます(出典:IIBC「公式認定証の再発行」)。
どちらの試験も、提出前に募集要項側の期限を必ず確認してください。
まとめ
英検は級ごとの合否で幅広い話題を扱い、TOEICはビジネス寄りの英語をスコアで測ります。
公式の直接換算は存在しないので、比べたいときはCEFRの対照表を目安にしてください。
- 英検は8つの級の合否制・TOEIC L&Rは10〜990点のスコア制
- 「英検◯級=TOEIC◯点」の公式換算表はない(CEFR対照が目安)
- 文科省対照表では英検1級の合格スコアはC1帯に位置する
- 私の体感では、TOEIC900点台より英検1級の方が難しかった
- 就職・昇進はTOEIC、入試・単位認定は英検が定番
迷ったら、提出先で求められている試験から受けてみてください。
どちらの試験も、挑んだ経験そのものが次の英語学習の土台になります。応援しています。
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