on、over、between、amongなど、日本語では同じように訳せる前置詞の使い分けに迷ったことはありませんか?
前置詞は日本語に存在しない品詞のため、感覚的に理解しにくいのはよくあることです。
この記事では、現役の個人英語コーチであるERIKAが、紛らわしい前置詞のペアを場面ごとに例文で解説します。
オット前置詞って感覚で使い分けるものだと思ってたけど、コツがあるの?



はい、それぞれの前置詞が持つ基本イメージを押さえると、ぐっと使い分けやすくなりますよ。一緒に見ていきましょう。
- 「~の上に」を表すon・over・above・upの使い分け
- 「離れる」「~へ」「~の間で」を表す前置詞の使い分け
- 「~で」「~までに」を表す前置詞の使い分け
「~の上に」を表すon・over・above・upの使い分け



「上に」って言いたいとき、onとoverってどう違うの?



「乗っているか」「離れた上空か」をイメージすると、使い分けやすくなります。
接触しているかどうかで使い分けるonとover
次の2つの文を思い浮かべてみてください。
(A)猫が私の頭上にいる
(B)飛行機が私の頭上にいる
日本語ではどちらも同じ「上に」ですが、英語では異なる前置詞を使い分ける必要があります。
(A)の猫は空を飛べないので、頭の上に乗っているとイメージできます。一方(B)の飛行機は、頭上のはるか上を飛んでいるとイメージできます。
「上に乗っている」というときはonを使い、「はるか上にある」というときはoverもしくはaboveを使います。
A cat is on my head.(猫が私の頭に乗っている)A plane is over my head.(飛行機が私の頭上はるか上を飛んでいる)
upとaboveが持つニュアンス
upも「上に」と訳せますが、動きをともなって「上方向へ」という意味を表す点がon・overとは異なります。
aboveは「必ずしも真上ではないが、はるか上にある」ことを表すほか、位置だけでなく地位やレベルの「上」を表すこともできる前置詞です。
- on:物の上に接触して乗っている
- over・above:はるか上、離れた位置にある
- up:上方向への動きをともなう
- above:位置だけでなく地位・レベルの「上」も表せる
「離れる」を表すoff・out・awayの使い分け
off・out・awayはどれも「離れる」という意味を持ちますが、離れ方のイメージが異なります。
offには「その場から離れる」というニュアンスがあり、outには「姿が見えないくらい離れる」、awayには「姿が見えないところへ離れる」というニュアンスがあります。
Get off!(降りろ!)Get out!(出て行け!)Get away!(あっちへ行け!/逃げろ!)
3つとも命令文でよく使われる表現ですが、「今いる場所から」「視界から」「遠くへ」というニュアンスの違いを意識すると覚えやすくなります。
「~へ」を表すtoとforの使い分け



go toとgo forって、結局どっちも「行く」って意味じゃないの?



実は「実際に着くかどうか」で違いがあるんです。
toとforはどちらも「~へ、に」という意味を持ちますが、toは目的に到達するニュアンスを持つのに対し、forは目的へ向かうというニュアンスを持ちます。
つまりgo toは「実際に行く(着く)」ことを表しますが、go forは「目的に向かう」ことのみを表し、実際に到達するとは限りません。
My cat is going to go to the ball.My cat is going to go for the ball.
どちらも「私の猫はボールの方へ行くつもりだ」と訳せますが、前者は「猫が実際にボールのところまで行く」ニュアンス、後者は「猫がボールに向かっている(着くとは限らない)」ニュアンスを持ちます。
「~の間で」を表すbetweenとamongの使い分け
betweenとamongはどちらも「~の間で」という意味を持ちますが、対象の数によって使い分けます。
対象が2のときはbetweenを使い、3以上のときはamongを使います。
Choose a cat between those cats.Choose a cat among those cats.
どちらも「あの猫たちの中から一匹選んで」と訳せますが、前者は「二匹の猫」、後者は「三匹以上の猫」の中から選ぶという意味になります。
ただし、social relation between workers(労働者間の社会的関係)のように、3者以上のグループでも各々の2者間の関係が意識される場合はbetweenが使われることもあります。
「~で」を表すat・in・onの使い分け



at・in・onも全部「~で」って訳せるから混乱するんだよね。



「地点」「範囲」「面」のどれをイメージしているかで考えると整理しやすいですよ。
at・in・onはどれも「~で」という意味を持ちますが、atは「地点」、inは「範囲」、onは「面」を表します。
My cat is in the house.(猫が家の中にいる)My cat is on the roof.(猫が屋根の上に乗っている)My cat is at the house.(猫が家にいる)
1つ目は「家の中にいる」という範囲、2つ目は「屋根の上に乗っている」という面、3つ目は「中や外に関わらず家にいる」という地点を表しています。
「~までに」を表すuntilとbyの使い分け
untilとbyはどちらも「~まで」という意味を持ちますが、動作が続くかどうかで使い分けます。
untilは「ある時点まで継続してその動作を行う」という意味を持つのに対し、byは「ある時点までにその動作を行う」という意味を表します。
My cat will be playing with the ball until midnight.My cat will be playing with the ball by midnight.
前者は「猫が現時点から真夜中までずっとボール遊びを続ける」というニュアンス、後者は「猫が真夜中までのどこかの時点でボール遊びをする」というニュアンスを持ちます。
前置詞を使い分けられるようになるコツ



こんなに種類があると、覚えるのが大変そう…。



一気に全部覚えようとせず、それぞれの前置詞が持つ「基本イメージ」から入るのがおすすめです。
1つ目は、日本語訳を1対1で暗記するのではなく、それぞれの前置詞が持つ基本イメージをつかむことです。
今回のonなら「接触」、overなら「離れた上方」というように、イメージを1つ持っておくと応用が利きます。
2つ目は、似ている前置詞をペアで比較しながら覚えることです。単独で覚えるよりも、対比しながら覚えたほうが違いが記憶に残りやすくなります。
3つ目は、覚えた例文を自分の身の回りの物や状況に置き換えて口に出してみることです。
レッスンでも、生徒さんには例文の主語を自分の身の回りのものに置き換えて練習してもらうことがあります。
まとめ
最後に、この記事で紹介した前置詞の使い分けを整理します。
- on・over・above・up:接触か、離れた上方か、動きの方向かで使い分ける
- off・out・away、to・for、between・among:それぞれ離れ方・到達の有無・対象の数で使い分ける
- at・in・on、until・by:地点/範囲/面、継続/期限という視点で使い分ける
前置詞は数が多く感じますが、1つずつ基本イメージを押さえていけば、着実に使い分けられるようになります。
今回紹介した6つのペアから、ぜひ日々の英作文や会話で意識して使ってみてください。
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