不定詞と動名詞の使い分けと意味の違い

  • リーディング・英単語

「私は泳ぐことが好きです。」という文の中には、「泳ぐ」と「好む」という二つの動詞が使われています。ただし、ひとつの文には動詞はひとつしか使えませんので、「泳ぐこと」と形を変えて使います。
英語も同じです。動詞を不定詞または動名詞に変え、名詞として使うことで、文を成立させることができます。
英語は動詞によって、「不定詞」または「動名詞」のどちらを後ろに続けるのか決まっています。いくつか例を挙げながら、順番に確認していいきましょう。

後ろに「不定詞」を続ける動詞


I decided to study abroad.(留学することを決めた。)

「決める」を意味する動詞 “decide” は、後ろに不定詞が続きます。 “decide to do” で「~することを決める」という意味です。“that” 節を置くこともできますが、動名詞(~ing)はとれません。
不定詞のみをとる動詞は、この他 “agree” “happen” “hope” “want” “promise” などが挙げられますが、例文のように「留学する」と未来について述べるようなときには、不定詞が使われる傾向があります。

後ろに「動名詞」を続ける動詞

We enjoyed playing in the snow.(私たちは雪遊びを楽しんだ。)

“enjoy” の後ろには動名詞が続きます。“enjoy to play” と不定詞をとることはできません。“enjoy doing” で「~をすることを楽しむ」という意味になります。
動名詞を後ろに続ける単語は、他に “avoid” “finish” “mind” “practice” “suggest” などがありますが、不定詞が未来の出来事について述べるのに対して、動名詞は現在や過去についての行動を述べるときに使われます。

動名詞を続けるが、後ろに「人」がくると不定詞をとる動詞

I advise contacting him.(彼に連絡をとったほうがいい。)

I advise you to contact him.(彼に連絡をとったほうがいい。)

“advise doing” で「~することを忠告する」の意味となりますが、“advise” の後ろに「人」を表す語が置かれると、動名詞ではなく不定詞が続きます。“advise +人+to do” で「~に~するように忠告する」です。また “that” 節を続け、“I advise that you (should) contact him.” とすることもできます。
同じ形をとるものとして、他に “allow” “forbid” “permit” が挙げられます。

I prefer to stay home with my brother.(弟と一緒に家にいるほうがいい。)

I prefer staying at home with him.(彼と一緒に家にいるほうがいい。)

I prefer him to stay with me.(できれば彼に私と一緒に家にいてもらいたい。)

“prefer” は後ろに不定詞も動名詞もとることができる動詞で、“prefer to do” “prefer doing” で「~のほうを好む」という意味になります。しかし、後ろに「人」が置かれると、続けることができるのは不定詞のみです。“prefer +人+to do” で「~に~してもらいたい」を表します。

後ろに「to 不定詞」「動名詞」の両方を続けることができる動詞

・意味がほとんど同じ

I like to listen to music.(私は音楽を聴くのが好きだ。)

I like listening to music.(私は音楽を聴くのが好きだ。)

“like” は後ろに不定詞も動名詞も続けることができる動詞です。「~することが好き」と表現するときには、どちらをつかってもほとんど意味の違いはありませんが、動名詞を使って “like doing” と表現したほうが、より習慣的な印象を与えます。反対に特定な行為を表すときや、「~することを選ぶ」という意味合いで “like” を使うときには、不定詞が好まれます。
先ほど紹介した “prefer” や、同様に好みを表す “love” “hate” も後ろに不定詞と動名詞をとることができ、意味の違いもほとんどありません。

 It began to rain.(雨が降り始めた。)

It began raining.(雨が降り始めた。)

“begin” そして “start”は、to 不定詞と動名詞のどちらも後ろにとることができます。意味はほとんど同じですが、厳密に言えば、“It began to rain.” と不定詞を使った文のほうが、雨が降り始めたことを強調して伝える言い方となります。動名詞を使って “It began raining.” と言えば、雨が降り始めて今もまだ雨が降り続いている状況を強調できます。
ただ、“begin” の後ろに “understand” や “realize” が続くとき、また “begin” を進行形として使っているときなどは、動名詞ではなく不定詞をとる必要があります。

意味が異なる

Remember to put the key in the drawer.(忘れずに鍵を引き出しにしまってね。)

Remember putting the key in the drawer.(鍵を引き出しにしまったということを覚えておいてね。)

“remember” は、後ろに不定詞も動名詞もとることができる動詞ですが、どちらをとるかによって意味が変わります。“remember to do” は「忘れずに~する」。未来のことについて述べるときに使います。そして、“remember doing” は「~したことを覚えている」。過去の出来事について述べるときに使います。
不定詞の「未来について述べる」、動名詞の「現在、過去について述べる」性質を思い出して、間違えないようにしましょう。

I forgot to meet Mr. Smith.(スミスさんに会うのを忘れてしまった。)

I forgot meeting Mr. Smith.(スミスさんに会ったことを覚えていない。)

“forget to do” で「~するのを忘れる」、“forget doing” で「~したことを忘れる」です。“forget” に不定詞が続くと、「ある行動をするのを忘れる」という意味になり、初めの例文はスミスさんと約束をしていたにもかかわらず会うのを忘れてしまったことを表しています。
一方、動名詞が続くと、過去の出来事について述べることとなり、スミスさんに会ったこと自体が記憶にないという意味になります。

He stopped to talk on the phone.(彼は電話で話すために立ち止まった。)

He stopped talking on the phone.(彼は電話で話すのをやめた。)

“stop to do” で「~するために立ち止まる」、“stop doing” で「~することをやめる」です。“stop” に不定詞が続くと、「~のために」を表す不定詞の副詞的用法となります。後ろに目的語が続かない自動詞の “stop” は「止まる、立ち止まる」の意味です。
一方、他動詞としての “stop” は「~をやめる」を表します。「ある行動をするのをやめる」と言い立ときには、後ろに動名詞を続けましょう。

I tried to surf but I couldn’t stand up on a surfboard.(サーフィンをしようとしたけれど、ボードに立つことができなかった。)

I tried surfing and found it exciting.(試しにサーフィンをしてみたが、とても楽しかった。)

“try to do” で「~しようとする」、“try doing” で「試しに~する」です。“try” に不定詞が続くと、何かを成し遂げようと努力することを表すことができます。実際にそれをしたのかしないのか結果は分かりませんが、後ろに否定的な文が続くことが多くあります。
一方、“try” に動名詞が続くと、比較的軽い気持ちで試しにやってみることを表します。

He went on to talk about his family.(彼は次に家族について話し始めた。)

He went on talking about his family.(彼は家族について話し続けた。)

“go on to do” で「次に~する」、“go on doing” で「~し続ける」です。“go on” の後ろに不定詞を続けると、たとえば仕事の話をしていた男性が次に家族の話を始めたというように、先ほどまでと違うことを始めたことを表すことができます。
一方、“go on” の後ろに動名詞を続けると、その男性は先ほどからずっと家族について話し続けているというように、同じ行動をとり続けていることを表します。

不定詞・動名詞の使い分けはフレーズで覚えよう

未来のことを述べるときには不定詞、現在や過去の出来事を述べるときには動名詞というイメージを頭にいれることも大切ですが、実際の会話では「不定詞?」「動名詞?」などと考えている暇はありません。“I promised to call her.”(彼女に電話すると約束した。)や、“I finished cleaning my room.”(部屋の掃除を終えた。)などのように、文ごと覚えてしまうようにすると、いざと言う時に口からすらっと言葉が出てくるようになります。

不定詞と動名詞は、TOEICなどの試験にもよく出題される文法事項です。TOEICの得点アップ!to不定詞を取る動詞・動名詞を取る動詞では、TOEICによく出される動詞が紹介されていますので、ご確認ください。また、不定詞の使い方については不定詞の形容詞的用法・副詞的用法・名詞的用法の使い方に詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

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