形式主語・目的語 “it” の使い方まとめ

  • リーディング・英単語

「英語を話すのは難しいね」という日本語をそのまま英語にすると、“To speak English is difficult.” または “Speaking English is difficult.” という文が出来上がります。これらは文法的には正しいのですが、このように主語が長い文を英語はあまり好みません。
そこで登場するのが “it” です。“it” を仮の主語として、また仮の目的語として使うことで、より分かりやすいすっきりとした文を作ることができます。今回は形式主語や形式目的語としての “it” の使い方をご紹介します。

形式主語


 It’s difficult to read books written in English.(英語で書かれた本を読むのは難しい。)

“it” が文頭にありますが、「それ」とは訳しません。“it” は仮の主語で、本当の主語は “to” 以下です。「“it” = “to read books written in English”」という式が成り立ちます。
不定詞の名詞的用法を主語に置いた文 “To read books written in English is difficult.” 、また動名詞を主語にした文 “Reading books written in English is difficult.” と同じ意味になります。

It was easy for me to understand what he was talking about.(彼が話していることを理解するのは、私には簡単だった。)

“It is A for B to C.” で、「BにとってCするのはAだ。」を意味します。“it” は、初めの例文と同じように “to” 以下を指しますが、“for me”(私にとって)という不定詞の意味上の主語が追加されています。“for” の後ろに入るのは “him” や “her” などの目的格です。

It’s true that she got married.(彼女が結婚したというのは本当だ。)

「“it” = “that” 節」となります。“That she got married is true.” と言い換えることもできます。“true” のように、客観的に事実を述べる形容詞(“certain” “clear” “obvious” “likely” など)を使うときには、たいてい後ろに“that” 節が続き、“It’s certain that ~ .” の形となります。

It is important that we (should) be honest.(誠実でいることは大切だ。)

この文も「“it” = “that” 節」となりますが、“important” のように話し手の客観的な判断や主張などを表す語(“essential” “necessary” “desirable” など)を使うときには、“that” 節中の動詞がイギリスでは “should +原形”、アメリカでは原形となります。

It doesn't matter when he arrives.(彼がいつ到着するのかは問題ではない。)

“what” “why” や “how” などの疑問詞から始まる名詞節(間接疑問文)が、主語になった文です。「“it” = “when he arrives”」となります。

It doesn’t interest me whether he likes it or not.(彼がそれを好きかどうか私には興味はない。)

「~かどうか」を意味する “whether” に導かれる間接疑問文が、主語になっています。「“it” = “whether he likes it or not”」となり、“Whether he likes it or not doesn’t interest me.” と言い換えることもできます。

It looks as if it’s going to rain.(雨が降りそうだ。)

“as if ~” は「まるで~であるかのように」を意味します。「“it” = “as if” 以下」となり、“It looks as if ~” で、「~のように見える」を表します。“It looks as though ~ ” で言い換えることもできます。
現実とは異なることを述べるときには “as if” の後ろは仮定法になりますが、たとえば例文のように、空がだんだん暗くなってきている現実を目にして述べるようなときには、“as if” の後ろは直接法となります。

It seems that she is right.(彼女が正しいようだ。)

“It seems that ~ ” で「~のように思われる」という意味になります。“seems” のあとの “that” が省略され、代わりに “as if” や “like” を使うこともあります。“It appears that ~ ” と言うこともできます。

形式目的語

I found it hard to finish it by Friday.(それを金曜日までに終わらせるのは難しいと思った。)

“find A B” で「AをBと思う」を意味します。「“it” = “to finish it by Friday”」ですので、「金曜日までにそれを終わらせること」が「難しい」と思ったことになります。

She made it clear that she didn’t agree with us.(彼女は我々に同意していないことをはっきりさせた)

“make A B” で「AをBにする」を表します。「“it” = “that she didn’t agree with us”」が成り立ちますので、「同意していないこと」を「はっきりさせた」という文になります。 

伝えたいことをまず先に言うこと

日本語は、最後まで文を読んだり聞いたりしないと意味が通じません。一方、英語は伝えたいことを先に述べる言語です。結論を述べてから、その説明へと続きます。

また、日本語は英語と比べて長い主語を使う傾向がありますので、日本語を訳しながら英語を書いたり話したりすると、意図が伝わりづらくなります。言いたいことを初めに述べるように心がけましょう。

この記事が気に入ったらシェアしよう
Ehcamp fb c917d38d90fb864e1de7e85a16e2112f690a296a5816c1b922f6a5fbd90b08f2