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2012.10.12(Fri) TOEIC

TOEICは本当に効果あるの?TOEICがもたらす3つの落とし穴

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TOEICという試験が日本でかなり市民権を得ているのは周知の事実だと思いますが、最近感じたTOEICで点を取ろうと勉強している人に散見される傾向があることに気付きました。そういった人たちが英語の勉強をし続けると何が危険なのか、3つのポイントにまとめてみました。

◆TOEICのための勉強がもたらす3つの落とし穴

1.偏った英語力だけが身に付く

TOEIC満点なんて取った所でせいぜいネイティブの中学生~高校生くらいの英語力です。ネイティブの中にはもっと洗練されたビジネス英語がありますし、仕事をするレベルだと専門的な英語が求められることもしばしば。いわゆる”洗練された”英語を話したり書いたりするスキルはTOEICのための勉強では身につきません。英語が書けるようになるためには大量の英文をインプットし何が良い英文で何が悪い英文なのかを判断する目が必要になってきますし、それは聴く・話すことでも同様です。洗練された英語が何か?が分かるようなレベルになれば、TOEICで点数を取ることなんて造作もないことになっているはずですしね。 逆に、カジュアルな日常会話で使われる表現などもTOEICでは覚えることができません。TOEICの英語は英語コミュニケーションの中でもビジネスの特定の場面でのみ使われる英語です。日常会話では”How’ it going?”とか”pretty cool!!”なんてシンプルだけどよく使う表現を知っていることが大事だったりすることもザラにあったり。 TOEICを目標にするのはあくまでペースメーカー的な位置づけであるべきで、レベルの目標にするべきではありません。意外と900点取れたとしても、それは非常に偏った英語力でしかないことを知っておいてください。そして話す・書く練習は別に練習することをオススメします。今であればラングリッチなど月5000円程度で英会話の練習が毎日できるサービスもあるので、昔に比べたら格段に英会話の練習もしやすくなっていますし。(私が学生時代に知っていれば…と思うくらいです)

2.練習のための練習になる

英語を勉強する目的は、英語でコミュニケーションを取ることであるべきです。英語を読む、聴く、書く、話す、これは全てコミュニケーションを取ることが最終目的であることを忘れると、いつまでも相手に通じないいわゆる”死んだ英語”ばかり上手くなることになります。例えば、「締切りはいつですか?」と英語で言う時、何と言いますか?このシンプルだけど仕事で頻繁に使う表現をサッと言えなければいけません。こういう時は普段の勉強でいかにコミュニケーションを取る場面を想定して勉強しているかが差になってきます。※ちなみに正解は「When is the deadline?」です。 そもそも英語はコミュニケーションツールなのです。TOEICを一つの中間目標にするのは良いですが、あくまで最終目標はコミュニケーションをとることにあるべきです。当たり前ですが英会話が上手くなるには話す練習なしに上達はありえませんし、地道な努力が必要になってきます。ペーパーテストはあくまでペーパーテストであって、その先にある本来の目的を忘れないようにしましょう。

3.英語力の上限が決まってしまう

ぶっちゃけた話、TOEICで900点取れても英会話できず全然コミュニケーション取れない人は世の中たくさんいますし、レベルもたかが知れています。本当に英語が出来る人の能力はTOEICよりもTOEFLなど4技能をトータルに見なければ測れません。ぶっちゃけ、洋書を10冊くらい読破した人であればTOEICの英文なんて簡単で退屈だと思うようになるはずです。 日本ではTOEICが必要以上に市民権を獲得しているせいか、TOEICが出来る人=英語が出来る人という認識があります。私もTOEIC950点ですのでそれだけで英語が出来ると認識されることが多いですが、それだけでTOEIC900オーバーの人が英語4技能に全て秀でているとは考えない方が良いでしょう。一口に900以上と言っても色々なレベルの人がいます。私が英会話まで出来るのは、そのための練習を重ねてきたからであってTOEICのための勉強をしたからではありません。TOEICの英語よりももっと難しい大学のテキストやビジネス文章は山ほどあります。決してTOEICで点が取れるようになったからと言って油断することなく勉強をし続けていってください。TOEICに飽きた人はTOEFLIELTSなどの試験を受けてみるのも良いでしょう。 以上、いかがだったでしょうか?TOEICのための勉強ほど実は無意味でつまらないものはありません。テストで点数が取れることは確かに大事ですが、なぜ英語を勉強するのか、そもそも勉強する目的は何なのかということをいつも意識していってくださいね。

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ライタープロフィール
Shin Sasaki
Shin Sasaki
English Hacker編集長でありTOEIC950点のバイリンガル。SLA(第二言語習得論)を研究していた知見から、科学的に誰でも上達する英語学習法を発信しています。本メディア以外にもプレジデント誌での執筆など雑誌・webメディアへの寄稿多数。
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この記事のコメント(2コメント)
  • ともさだ より:

    次は、TOEICが900以上取れると、その人は(現実的な視点で)何が出来る可能性が高いのか、という視点の記事も書いていただければと思います。

    • Shin Sasaki Shin Sasaki より:

      ありがとうございます。なるほど、実際にゴール達成後の世界についてですね。書いてみようと思います^^

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